飲食店でのねずみ駆除の効果的な方法は?【徹底した衛生管理が鍵】予防と対策の5つのポイント
【この記事に書かれてあること】
飲食店でネズミ被害に悩んでいませんか?- 衛生管理の不備による営業停止処分のリスク
- 飲食店の店舗形態による駆除方法の違い
- 徹底的な予防と駆除の具体的な手順
- 店舗別の侵入経路と対策ポイント
- すぐに実践できる効果的な予防テクニック
厨房で食材に被害が出たり、お客様の目撃情報があったりと、店舗の信用に関わる深刻な事態になりかねません。
放っておくと営業停止処分を受けるリスクも。
でも、大丈夫です。
適切な衛生管理と予防対策を実施すれば、確実にネズミを寄せ付けない店舗に変えることができます。
今回は、店舗の形態や営業時間に合わせた具体的な対策方法を、5つのテクニックとともにご紹介します。
【もくじ】
飲食店でのねずみ被害の深刻な実態
駆除対策を怠ると「営業停止処分」のリスクも!
飲食店でのねずみ被害は見過ごせない深刻な問題です。対策を怠ると、最悪の場合は営業停止処分を受けることになってしまいます。
「まさか自分の店が…」と思っていても、ねずみは意外なスピードで繁殖します。
たった1匹の発見が、半年後には10匹以上の大量発生につながってしまうんです。
ねずみによる被害は、次の3つの段階で進行します。
- 第1段階:食材への被害(かじり跡、糞尿による汚染)
- 第2段階:設備への被害(配線の断線、配管の腐食)
- 第3段階:風評被害(お客様の目撃情報が広まる)
ねずみの痕跡が見つかった場合、即日の営業停止処分となることも。
「明日から店を開けられない」という事態に発展する可能性があるのです。
さらに、一度処分を受けると信用回復までに半年以上かかるケースがほとんど。
常連のお客様の離れや売上の激減で、廃業に追い込まれるお店も少なくありません。
ねずみの痕跡は「夜間の物音」と「油汚れの足跡」に注目
ねずみは、実は意外なところに痕跡を残しています。特に見逃せないのが、夜間のカサカサという物音と、油で黒ずんだ足跡なのです。
「お店の閉店後に物音がする」という報告は要注意。
ねずみは夜行性で、人気のない時間帯に活発に活動します。
天井裏をとことこと走る音や、壁の中をカリカリとかじる音は、ねずみ被害の重要なサインです。
油汚れの足跡も見逃せません。
ねずみは体に油分を含んでいるため、移動時に黒っぽい足跡を残します。
特に以下の場所をチェックしましょう。
- 壁と床の境目の黒ずみ
- 配管周りの油っぽい汚れ
- 食材保管庫の棚の裏側
- 換気扇まわりの黒い筋
ねずみの体臭や尿の臭いは、お店の雰囲気を台無しにしてしまう原因になってしまいます。
飲食店での衛生管理「3つのやってはいけない」の失敗例!
飲食店での衛生管理には、絶対に避けるべき失敗例があります。これらは、ねずみを引き寄せる原因となってしまうんです。
まず、閉店後の食材放置は厳禁です。
「明日の仕込みに使うから」と作業台に置いておくと、それが格好の餌場に。
ねずみにとって、夜の厨房は豪華なごちそう広場になってしまいます。
次に気をつけたいのが床や壁の破損放置。
「ちょっとした隙間だから」と見過ごすと大変なことに。
なんと、ねずみは直径6ミリメートルの穴さえあれば侵入できてしまうんです。
- 配管周りのわずかな隙間
- 床と壁の境目のひび割れ
- 換気扇の取り付け部分の隙間
- ドアの下の空間
「誰かがやってくれるだろう」という考えが、被害を深刻化させます。
清掃手順のマニュアル化と、毎日の確認体制の確立が欠かせません。
「きれいなつもり」が最大の落とし穴なのです。
飲食店の種類別に異なる対策ポイント
居酒屋とレストランの「深夜営業時の対策」に大きな差!
営業時間帯によって、ねずみ対策の方法は大きく変わってきます。特に深夜営業の有無で、取るべき対策が全く異なるんです。
居酒屋では、深夜2時や3時まで営業することが多いため、ねずみの活動時間帯と重なってしまいます。
「お客様がいる時間帯にねずみが出たら大変!」という心配も。
一方、夜の9時には閉店する高級レストランでは、ねずみの活動時間帯を見計らって対策を打てます。
- 居酒屋での対策ポイント
- 営業中でも目立たない防御設備の設置
- 深夜の仕込み時間帯の見直し
- 24時間稼働の防除機器の活用
- レストランでの対策ポイント
- 閉店後の徹底的な清掃時間の確保
- 夜間の防除作業の実施
- 朝の入念な痕跡チェック
例えば、居酒屋では営業終了後の早朝に清掃を行い、レストランでは夜間に重点的な対策を実施するといった具合です。
フードコートと単独店舗の「共用部分の管理体制」に注目
フードコートと単独店舗では、ねずみ対策の管理範囲が大きく異なります。特に気をつけたいのが、共用部分の管理体制です。
フードコートの場合、他店舗との連携が不可欠。
「うちの店は清潔にしているのに…」と思っても、隣の店舗からねずみが侵入してしまうことも。
建物全体での取り組みが必要なんです。
- フードコートでの対策ポイント
- 共用通路の清掃当番制の確立
- 店舗間の隙間対策の統一
- 共同での見回り体制作り
しかし、それだけ責任範囲も広がるということ。
- 単独店舗での対策ポイント
- 建物外周の定期点検
- 排水管からの侵入防止
- 屋外ごみ置き場の管理
建物の管理会社や近隣店舗との良好な関係づくりが、効果的な対策につながります。
ラーメン店と居酒屋の「床排水の徹底洗浄」が決め手
飲食店の中でも、特に油を多く使う店舗では床排水の管理が重要です。ラーメン店と居酒屋では、その対策方法に違いがあります。
ラーメン店では、豚骨スープなどの動物性油脂が床に付着しやすく、これがねずみを引き寄せる原因に。
「毎日掃除しているのに…」という声もよく聞かれます。
- ラーメン店での重点ポイント
- スープこぼれの即時清掃
- 床の油分除去剤の使用
- 排水溝の毎日の洗浄
- 居酒屋での重点ポイント
- 各調理場所の排水点検
- グリストラップの定期清掃
- 床材の目地の洗浄
立地条件による「駆除方法の違い」を把握しよう
お店の立地によって、ねずみの侵入経路や生息環境は大きく異なります。そのため、効果的な対策も変わってくるんです。
繁華街の雑居ビルでは、建物全体でねずみが行き来しやすい環境。
「他の階から移動してくる」という状況も珍しくありません。
- 雑居ビルでの対策ポイント
- 配管シャフトの封鎖
- 階段室の侵入防止
- エレベーター周りの管理
- 一軒家店舗での対策ポイント
- 庭や植え込みの管理
- 建物の外周点検
- ごみ置き場の位置調整
排水管の逆流防止弁の設置や、床下の点検口の管理が欠かせません。
効果的な予防と駆除のテクニック
床と壁の境目に「食用油を塗布」で移動経路が一目瞭然!
ねずみの行動パターンを把握するために、食用油を使った足跡調査が効果的です。この方法で、どこを通っているのかが一目で分かります。
調査方法は簡単。
食用油を薄く染み込ませた布で、床と壁の境目を丁寧に拭き上げるだけです。
「これだけでいいの?」と思われるかもしれませんが、これがとても効果的なんです。
- 足跡が見つかりやすい場所
- 床と壁の境目の角
- 配管の周囲
- 収納庫の裏側
- 調理台の下
まるで指紋を採取するように、移動経路の証拠が残るというわけです。
特に効果的なのが、閉店後の夜間に実施すること。
朝になれば、ねずみたちがとことこと歩いた跡が浮かび上がってきます。
「ここを通っていたのか!」と、新しい発見があるはずです。
コーヒーかすの「乾燥粉末」で侵入口に撃退ゾーン
コーヒーかすを乾燥させて粉末にすると、強力な忌避効果が得られます。ねずみは独特の香りを嫌がり、その場所を避けるようになるんです。
使い方は簡単。
まずコーヒーかすを天日干しで完全に乾燥させます。
「まだ湿っているかな?」と思ったら、もう少し乾燥させましょう。
水気が残っていると、かびの原因になってしまいます。
- 効果的な使用場所
- 出入り口の隙間
- 壁の穴の周辺
- 配管の周り
- 棚の裏側
特に、毎日の掃除で見つけた足跡の場所に置くと効果的です。
アロマオイルと木酢液の「ダブル忌避効果」で寄せ付けない
ねずみの嫌いな香りを2種類組み合わせると、より高い効果が期待できます。特にアロマオイルと木酢液の組み合わせが効果的です。
それぞれ別の布に染み込ませて、少し離して置きます。
「臭いが強すぎないかな?」と心配になるかもしれませんが、開店時間までには香りが適度に薄まります。
- アロマオイルの置き場所
- 天井に近い高所
- 換気扇の近く
- 窓際の棚の上
- 木酢液の置き場所
- 床に近い低所
- 壁の隙間の近く
- 配管の周辺
香りの強さは3日ごとにチェックし、弱くなってきたら新しく染み込ませ直すことがポイントです。
ペットボトルと小石で作る「振動式の即席撃退装置」
身近な材料で簡単に作れる、即席の撃退グッズをご紹介します。ペットボトルと小石があれば、すぐに実践できます。
空のペットボトルに小石を5つほど入れ、床に寝かせて置くだけです。
ねずみが通りかかると、がらがらと音を立てて転がり、その振動でねずみが逃げ出します。
- 効果的な設置場所
- 壁に沿った通路
- 収納庫の前
- 調理台の下
- 出入り口付近
まるでボウリングのピンのように、等間隔で設置します。
「こんな簡単なものでいいの?」と思うかもしれませんが、意外と効果は絶大です。
青色ライトと漂白剤で「ねずみの通り道」を封じ込め
青色のライトと漂白剤を組み合わせた対策が、予想以上の効果を発揮します。ねずみは青い光を不快に感じ、漂白剤の臭いも避けようとするんです。
まず、青色の電球を天井や高い場所に設置します。
そして、薄めた漂白剤で床を拭き上げます。
「強すぎる臭いは困る」という場合は、漂白剤を10倍に薄めると丁度良いでしょう。
- 青色ライトの設置ポイント
- 天井の隅
- 棚の上部
- 出入り口上部
特に夜間の活動を抑制する効果が高く、朝には足跡が減っているのが分かります。
光と臭いで包囲された空間は、ねずみにとって居心地の悪い場所になります。
ただし、漂白剤は金属を腐食させる可能性があるので、使用場所には注意が必要です。